しずおか文化のページ 伊豆文学フェスティバル 第21回伊豆文学賞入賞作品決定

平成30年1月24日更新

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第21回伊豆文学賞入賞作品決定


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 文学のふるさと伊豆・東部をはじめ静岡県内を題材とする文学作品を公募した第21回伊豆文学賞の入賞作品が次のとおり決定しました。
 表彰式は、3月4日(日)に三島市の三島市民文化会館で「伊豆文学フェスティバル」として開催します。表彰式の後には、「伊豆文学塾」をあわせて行います。内容は、伊豆文学賞の審査員を務める作家の村松友視さん、嵐山光三郎さん、太田治子さんによる文学座談会です。 (「伊豆文学フェスティバル」の案内はこちら


1 審査結果  (入賞作品のあらすじはこちら)

◆小説・随筆・紀行文部門
作品名(種別) 氏 名
(筆名)
居住地
最優秀賞
鋳物師七郎左衛門いもじしちろうざえもん (小説)
松本まつもと   しげる
静岡県
浜松市東区
優 秀 賞
都田川堤みやこだがわつつみ (小説)
吉川よしかわ   道廣みちひろ
※吉は土に口
静岡県
浜松市中区
佳  作
海風かいふう (小説)
齊藤さいとう   まさる
愛知県春日井市
志戸呂 しとろ からの ささや き (小説)
星野ほしの   有加里ゆかり
静岡県島田市
◆メッセージ部門
作品名 氏 名
(筆名)
居住地
最優秀賞
わたし たちの わす れもの
三浦みうらさん

(高校生)
静岡県
浜松市西区
優 秀 賞
沼津 ぬまづ 伯母 おば さん
渡会わたらい   克男かつお
(渡会わたらい   三郎さぶろう)
千葉県柏市
田宮虎彦 たみやとらひこ 富士 ふじ
江川えがわ   ひろし
静岡県
伊豆の国市
駿河湾 するがわん からの 激励 げきれい
高山たかやまさん

(高校生)
静岡県
駿東郡清水町
志戸呂 しとろ こえ - 綺麗寂 きれいさ び-
星野ほしの   有加里ゆかり
静岡県島田市
佐鳴湖 さなるこ おも
鈴木すずき   孝之たかゆき
静岡県
浜松市中区

(メッセージ部門特別賞) 
学校名 内容
学校奨励賞
静岡県立御殿場南高等学校
応募多数

2 最優秀賞受賞者のコメント

◆小説・随筆・紀行文部門  松本まつもと しげる (本名)
【受賞の知らせを聞いて】
 小説は初めて書いたのですが、最終選考に残ったと聞いて、佳作でもいいから入賞できたらなと思っていました。しかし、まさか最優秀賞とは驚きました。

【伊豆文学賞応募の動機や静岡県とのかかわり】
 ふとしたきっかけで両親の故郷である遠州森町の歴史を紐解くようになったのですが、世に知られていない興味深い人物たちが大勢いることに驚きました。そんな人たちのことを多くの人たち、特に森町の人たちに知ってもらいたいと思いついた方法が小説にすることであり伊豆文学賞に応募することでした。

【作品に込めた思い】
 赤坂迎賓館、日銀本店、京都博物館、大阪府立中之島図書館、表慶館、大阪市中央公会堂等、現存する西洋建築の屋根は、作品の主人公山田信介が手掛けたものです。そのことはほとんど知られていません。全く無名の人物ですが間違いなく明治、大正の日本を支えた一人です。そんな人間に光を当てたいという思いがありました。
◆メッセージ部門  三浦みうらさん (高校生)
【受賞の知らせを聞いて】
 学校の先生から受賞の知らせを聞いたときは、最優秀賞というとても光栄な賞をいただけることに驚きと嬉しさでいっぱいでした。中学校三年間の貴重な体験と大切な思い出をつめ込んだ応募作品は、今まで書いたどの作品よりも納得がいく仕上がりだったので、自分にとって特別な作品で、このような賞をいただけてとても幸せです。

【伊豆文学賞応募の動機や静岡県とのかかわり】
 私は学校の探究活動で作家・作品研究をしています。自分の表現力や文章力を磨くために文学賞に応募しようと思っていたときに、伊豆文学賞のチラシが目に止まりました。「春野町のことを書こう。」春野町の景色が頭の中に浮かび、応募することを決めました。

【作品に込めた思い】
 都市部に人が集まり、自然豊かな山間部の過疎が進む今、人と人との物理的距離は近くても、精神的な距離は希薄になってきています。社会の変化はやむを得ないことですが、人との直接的な関わりの大切さを忘れてほしくないという思いを込めました。

 最優秀賞作品についての審査員コメント


◆小説・随筆・紀行文部門
 文化、地域の歴史を考えたときに、目の届きにくい鋳物師に着眼し、遠州森の特徴と結びつけた誠実な作品。名前があまり知られていない偉人がいることを発見し、後を追っていったところがよかった。

◆メッセージ部門
 
 この部門で、若い作者によって、その土地のメッセージという横の広がりではなく、世代的にあるいは今の時代から受け継いでいく、縦に繋がるようなメッセージをはらんだ作品が最優秀賞になったのは新鮮だった。

4 審査員

◆小説・随筆・紀行文部門
三木 卓 (第69回芥川賞受賞、日本芸術院会員)
村松 友視 (第87回直木賞受賞)
嵐山 光三郎 (第58回読売文学賞受賞)
太田 治子 (第1回坪田譲治文学賞受賞)
◆メッセージ部門
  村松 友視 (第87回直木賞受賞)
清水 真砂子 (翻訳家・児童文学者)
中村 直美 (株式会社交通新聞社取締役 第2出版事業部長)

 賞

◆小説・随筆・紀行文部門
  最優秀賞  賞金  100万円
  優秀賞  賞金 20万円
  佳 作  賞金 5万円

◆メッセージ部門
  最優秀賞  賞金    5万円
  優秀賞  賞金 1万円

 募集結果

◆応募総数 474編
(小説160編、随筆34編、紀行文9編、メッセージ271編)

◆年代別応募数
年代 10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 90代 不詳 合計
小説等 12 17 37 66 42 16 203
メッセージ 220 13 14 271
合 計 226 13 26 46 79 56 17 474
◆居住地別応募数
居住地 静岡県 東京都 神奈川県 埼玉県 愛知県 その他
道府県
海外
小説等 96 25 10 55
メッセージ 252 11
合 計 348 30 11 66

7  入賞作品のあらすじ ←クリックすると「あらすじ」ページを表示できます。

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